Augurの概要と、よくある誤解

Augurとは

Augurは仮想通貨を使った、予測市場のプラットフォームです。2018年7月10日にメインネットにローンチしていて、今も開発が続いているプロジェクトです。
オープンソースで、ソースコードはGitHubにあります。
予測市場とは、まだ起きていない未来の事象について、どうなるか予想して掛け金を支払い、結果を的中させた人に金銭的報酬を与える仕組みです。
応用として、事態が悪くなるほうにかけておき、実際に悪くなったらお金を得る。という使い方もできます。
予測市場には、集合知としての使い方もあります(今回は割愛)

マーケットの作成から結果報告まで

Augurを使って予測を取引する際の流れを簡単に説明します。
augur-summary.png

登場人物は大きく3つに分かれます。

  • 左上の「マーケット作成者」がお題と選択肢と期間を指定して、マーケット(取引の場)を作成します。

  • 「トレーダー」が、各選択肢(この例ではYESかNOか)を、ETHを使って購入します。

  • 期限が来たら、「レポーター」が結果を報告します。

  • 正解したトレーダーはETHを受け取ります。その時にマーケット作成者は手数料を受け取ります。

よくある誤解(バージョン1.7での仕様)

Augurは日本語の情報が少ないため、いくつかの誤解が生まれています。現在の最新バージョンの1.7での仕様を元に整理しました。

(誤)参加者はREPトークンを使ってベットする。
(正)ETHを使ってベットする。REPはマーケットの作成や結果のレポートの際に必要。(バージョン2からETHではなくDAI(ステーブルコイン)の使用が予定されています)

(誤)結果は多数決で決める。
(正)結果は一人のレポーターが報告する。報告が正しくない場合、他の参加者は異議をとなえて争うことができる。

(誤)結果が決まるまで、大勢の報告が必要なため、1ヶ月ほどかかる。
(正)結果はレポーターが報告後、次の枠(1週間)以内に異議がなければそのまま最終結果となる。

まとめ

非中央集権的に予測や賞金のやり取りができるのは、単なるギャンブル的な使い方以外にも応用ができそうですね。
次回は、AugurにWEBブラウザで接続してマーケットを見る方法 を説明します。

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